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教育者

林修の名言!東大法学部の経歴をもつ予備校講師が現代文を選んだ深い理由

林修先生の生き様が分かる「努力」に関する名言

努力は裏切らないという言葉は不正確。
正しい場所で、正しい方向に向かって充分な量なされた努力は裏切らないが、正しい。

 

言葉の背景・解説

「努力は裏切らない」という言葉は、昔からよく言われましたし、聞いたことがある方も多いと思います。
そのいわば、常識とも言えるこの言葉に待ったをかけているのが林修先生の名言です。
この言葉は林修先生のこれまでの生き様が表れていますし、林修先生らしい合理的な考え方だと思います。

戦略的に敢えて選んだ予備校講師という職業

彼は日本の学歴最高峰である東京大学法学部を卒業しています。
東京大学法学部卒といえば、主な進路先として法曹界、高級官僚、外資系企業や大企業といった言わばスーパーエリートの集う場所へ行くことが当たり前の学歴・経歴です。

林修先生も大学卒業後は一旦大手金融機関である日本長期信用銀行に就職しました。しかし「この会社この先つぶれるかも」と感じ、僅か半年で退職しています。その後、林修先生の予想どおりこの会社は経営破綻します。流石、先見の明がありますね。

その後は、色々な職を転々としますが、最終的に今の予備校講師に落ち着きます。
彼の実力ならエリート官僚にもきっと余裕でなれた訳ですが、「出世競争の激しい環境の中で、東大卒の彼ら(同期)のようなガッツは自分にはなく、この分野で戦っても勝ち目はない」と客観的に自分を分析して、敢えてその道を選ばなかったそうです。林修先生の言う「正しい方向の努力ではない」と判断した訳ですね。

一方、予備校講師となればどうでしょう。東京大学法学部という学歴が一転して最強の武器になります。受験生にとっての最難関をクリアしているのですから、説得力が全然違ってきますね。

現代文を選択した深い理由

そして科目選びにも林修先生のスタイルが貫かれています。
予備校講師となった当時、林先生が一番得意としていた科目は「数学」でした。ただ「数学」の講師だと理系出身ではないこともあり、日本一にはなれないと悟ったそうです。

そこで、自分の勝てる分野を徹底的にリサーチした結果、選んだ科目が「現代文」でした。
「なぜ東大法学部まで卒業した方が現代文の講師なの?」と疑問に思っていた方も多いと思いますが、こんな背景があった訳ですね。しっかりした自分の戦略をもって決めた科目だったのです。

テレビ番組のインタビューでも、「現代文においては絶対に負けるはずがないという自信でやっています」といった趣旨のコメントもされています。圧倒的な自信があるから自分の仕事に誇りをもって取り組めますし、結果として実績もついてきているのだと思います。
私も、今自分が学生なら、林修先生の「現代文」は是非受けてみたいです。
きっと「現代文」だけでなく、その仕事に対する情熱・取り組み方から、何か人生哲学のようなものも学べることでしょう。

 

今日のコトックス

今日の林修先生の名言、いかがだったでしょうか。
時にはがむしゃらに努力することも大事ですが、ふと立ち止まって客観的に自分を分析してみるのも大事かもしれませんね。
人には向き不向きがあります。一度きりの人生ですから、自分の苦手なことで嫌々送る人生より、可能なら自分の得意な分野で堂々と胸を張って生きていきたいですよね。

 

「あなたは今、正しい努力ができていますか?」

 

-教育者